損害保険の基礎知識

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所得補償保険

 所得補償保険は、別名就業不能保険といって、アメリカでは一般的に広まっている保険です。大雑把にいえば、読んで字のごとく、仕事に就けない状態のときに保険金がもらえる仕組みです。実際にどんな状態が保険金受け取りの対象になるのかというと、病気やけがをして仕事が「できない」状態のときになります。実際になんらかの病気やけがで収入が途絶えてしまった時に備える保険ということになります。

 ですが、この所得補償保険はかなり受給が難しい保険でもあります。日本ではまだ一般的ではない保険ですが、「就業不能」状態というのは、今現在勤めている仕事ができない状態という意味ではありません。例えば、肉体労働をしている人が足にけがをしてしまい、もう肉体労働はできない状態だとします。これは就業不能状態ではないのです。電話受付の仕事をしている人が、耳が聞こえなくなったり声が出なくなったりした場合、現在の仕事を続けることはできませんが、これも就業不能状態ではありません。つまり、どんな種類の仕事もできない状態と認定されなければ「就業不能」とはみなされないことになります。ですからもちろん、再就職先が決まらない、などの理由では保険金は支給されないのです。実際には、長期入院や長期の在宅治療などが必要な場合でなければなかなか保険金が下りる事はありません。